こんにちは!澄華(ちょうか)です(*^_^*)
日本習字の臨書部6月号で、「孔子廟堂碑」の臨書に取り組んでいます。
一文字ずつ筆を運ぶたびに、この楷書のもつ、しなやかでおだやかな美しさにふれているような気がします。
線はまろやかだけれど、どこか引き締まっていて、全体にそっと気品がただよっていて…。
書いていると自然と気持ちも静かになり、心の中がすっと整っていくような感覚があります。
虞世南という人物と、孔子廟堂碑の書風
この作品を書いたとされているのは、唐の時代の書家・虞世南(ぐ せいなん)。
学問や人柄にすぐれ、皇帝からも深く信頼されていた人物です。
虞世南の書は、王羲之の書風を受け継いでいるといわれています。
その文字は、形が整っていて、どこか温かみのあるやさしい線で書かれているのが特徴です。
力強さよりも、落ち着いた美しさや品のよさが感じられ、今も多くの人に親しまれています。
数ある楷書の中でも、私はこの「孔子廟堂碑」がいちばん好きです。
まろやかで、やわらかさがありながらも、どこか凛としていて、書いていると自然と背筋がのびるような気がします。
練習するたびに、少しでもこの書の品格に近づけたら…という思いで筆をとっています。

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書いて感じた、線の流れと筆の動き
実際に臨書してみると、ひとつひとつの線に繊細な気づかいが込められているのを感じます。
横画は、やさしくスッと筆を入れ、少しずつ筆圧を加えながら自然な流れを意識して書きました。
転折の部分では、角を立てすぎないように、肩をそっと落とすような気持ちで方向を変えています。
墨のつけ方や、力の入れ方・抜き方にも気を配りました。
たっぷりつけすぎると重くなるし、薄すぎると線がかすれてしまう。
そのちょうどよいバランスを見つけるのはむずかしいですが、筆先の感覚に集中する時間が心地よくもあります。

線の太さ、余白、そしてリズム
練習を重ねるうちに、線の太さや余白のとり方、画と画の接し方などにも目がいくようになってきました。
線が太くなりすぎないように、でも細く弱くならないように。
画が接しているか、あえて少し空けているか──そんな小さな違いも、字の印象を大きく変えます。
ただ線をまねるだけではなく、線と線の“間”にある空気やリズムを感じながら書くこと。
それが少しずつ、書に表れてくるといいなと思いながら、ゆっくりと向き合っています。

拓本から学び、自分の書に活かしたい
今はまだ、手本を見ながら書くのがやっとですが、
ゆくゆくは拓本をじっくり観察しながら、どんな文字でも孔子廟堂碑のような書きぶりで書けるようになりたいと思っています。
そのためにも、まずは線の一本一本を丁寧に、気持ちを込めて書くことを続けていきたいです。
穏やかで、まろやかで、それでいて凛とした──
孔子廟堂碑の魅力に、これからもじっくりと向き合っていこうと思います。


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